膝の痛みはどうしたらいいの?原因から予防まで実用的な対策方法とは
膝の痛みに悩まされる方はとても多く、日常的な生活を送るなかでとても重要な課題のひとつです。しかし、痛みの原因や予防策を正しく知ることで、日常生活レベルで起きる支障を限りなく減らすことができます。
今回は、膝の痛みが起こる原因と効果的な対策方法について掘り下げてみましょう。
【膝の痛みの主な原因】
膝の痛みの原因はいくつかありますが、最も一般的なものには、関節炎、靭帯の損傷、半月板の損傷などが挙げられます。
- 関節炎
関節炎は当院でもよくみる症状です。主に加齢により関節の軟骨がすり減り、骨どうしの隙間が狭くなって接触し、炎症を起こします。また、スポーツや日常生活上で膝を捻ったり強い負荷がかかると炎症を起こします。
関節リウマチなどの自己免疫疾患が元となり、関節に炎症が起きる場合があります。さらに、体重が重い方は、関節に負荷がかかるため、膝を痛めやすいです。
関節炎が進むと、膝関節が変形することがあり、これを変形性膝関節症と呼びます。重度の変形は手術になる場合があります。
- 靭帯損傷
骨同士が適切な位置を保つために、関節には『靭帯』というものが存在しています。関節を正しい位置に留めておくロープのようなものです。
関節が本来曲がらないような方向に無理やり力がかかると、靭帯が伸びたり、断裂します。断裂した場合は、手術適応になることが多いです。
- 半月板損傷
半月板は関節の中でクッションのような役割をはたしています。正しい動きができるように、関節を安定化させる大切な部分です。急な動きや強い力によって、半月板が傷ついたり、割れたりすることがあります。
小さな損傷であれば、リハビリで対応できますが、重度の損傷が起きた場合は手術が必要です。
【膝の痛みを予防するために大切な「ストレッチとエクササイズ」】
膝の痛みは一度起きてしまうと、簡単に症状が改善しません。できるだけ予防をすることが大切になりますが、痛みが出てからもしっかりと対策すれば症状が緩和します。
症状緩和のために大切なポイントは「ストレッチ」と「運動」です。ここでは、日常生活に取り入れやすい方法をご紹介します。
日常生活で取り入れたい「ストレッチ」
- ハムストリングスストレッチ(10秒 3セット)
- 椅子に座った状態で伸ばしたい方の足を前に出します。
- 背中を丸めないように注意しながら、身体を前に傾けます。
- ゆっくりと戻します。
<ポイント>
- 息を吐きながらゆっくり前に身体を倒しましょう。痛みが出ない範囲でおこなってください。
- ハムストリングスストレッチ※腿の内側を伸ばす(10秒 3セット)
- 大腿四頭筋ストレッチ(10秒 3セット)
- 横に寝て、伸ばしたい方の足にタオルをかけます。(足首が掴める人は、足首を持ってもOK!)
- 後ろにひっぱります。
- ゆっくりと戻します。
<ポイント>
- 痛みが強い場合は曲げられる範囲でおこないます。
- 腰が反ったり、股関節が曲がらないように注意してください。
日常生活で取り入れたい「エクササイズ」
- チェアスクワット(10回 3セット)
- 椅子に座った状態でお辞儀をします。(背中を丸めないように注意!)
- ゆっくりと立ち上がります。
- 立ち上がったら、たったままお辞儀をして、ゆっくりと腰掛けます。(上の写真の反対の手順になります。)
<ポイント>
- つま先よりも膝を前に出さないように注意してください。
- 膝が内側に入らないように注意してください。
- 痛みが出る場合は、無理をせずおこなわないでください。
- 膝の曲げ伸ばし運動
- 椅子に座った状態で、片方の足を伸ばします。
- ゆっくりと戻します
<ポイント>
- 動かせる範囲内でおこなってください。
- 痛みが出る場合は、無理におこなわないように注意してください。
運動は毎日少しずつおこなうことが大切です!無理なペースでたくさんおこなったからといって、すぐに効果が出るわけではないので、注意しましょう!
【日常生活で気をつけたいこと】
- 正しい姿勢を意識する
長時間立っている時に、ついつい片方の足に体重をかけて立ってしまうことはありませんか?二足歩行である人間は、体重をそれぞれの足で分散して立っています。
片方の足に体重がかかりすぎると関節に負担をかけてしまうので、肩幅より気持ち広めに足を開き、2本の足に体重を分散させるように心がけましょう。また、座っているときは、膝を90度に曲げ、つま先と膝が同じ方向に向くように意識しましょう。
- 靴を正しく選ぶ
立っている時間が長い方や、運動をしている方、普段よく歩く方は、膝への負担を軽減するために適切な靴を選びましょう。足のつき方ひとつで、膝への負担は大きく変わります。
大きな靴や極端に小さな靴を履いていると、うまく足裏を使うことができず、膝やその他の関節に負担をかけます。また、姿勢に関しても靴の選び方で変化しますので、靴がうまく選べていないと感じる方はしっかりと靴選びをしましょう。
ちなみに、靴と足の関係については、こちらの記事で紹介していますので、お時間のある方はこちらの記事を読んでみてください。
- 適度な運動
身体が硬い人は、関節が本来持っている機能を発揮できず、大きな負荷をかけている可能性があります。また、筋肉が落ちてしまっている方は、常に動き続ける身体をしっかりと支えることができずに痛みにつながっていることがあります。
日々のストレッチや運動で改善できる症状がとても多いので、少しずつ習慣化して身体が動かせると良いでしょう。既に痛みのある方は、膝に衝撃のかかりにくい水中でのウォーキングや、サイクリングがおすすめです。無理な運動や急激な動きは避けるようにしましょう。
- 体重管理
過体重は膝への余計な負担を増やしてしまいます。適切な体重管理が膝への負担を軽減して痛みのリスクを減らします。
- 冷え対策
気温が下がると関節周辺の筋肉が硬くなり、動きが悪くなってしまいます。寒い季節や冷房の効いた場所では、膝の周辺を冷やさないように注意しましょう。また、適度な運動で身体を温めてあげることも大切です。
これらのポイントを意識することで、日常生活における膝の負担を減らすことができますので、少しずつ日常生活の中に取り入れてみてくださいね!
【まとめ】
膝の痛みが起こると、どんな動きをしていてもツラいので、嫌になってしまいますよね。
しかし、正しい知識を持って適切なケアに取り組むことで、症状を軽減することができます。この記事を通じて、膝の痛みに対する理解を深め、健康的な生活に向けて一歩踏み出しましょう!
【森のくま整骨院がおこなう膝の痛みに対する対策は?】
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